永遠のアイドル・松田聖子(1980~2020)

アイドル
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(女性)アイドル歌手と言う存在

アイドル(女性)と言うものを最初にはっきりと意識したのはいつだったろうか?と思いを馳せると、やっぱり、松田聖子ということになるのだろうか。今でも、80年代を代表するアイドル歌手の代表格として、色々なテレビ番組で特集も組まれ取り上げられています。
圧倒的視聴率だった歌番組「ザ・ベストテン」が始まったのが、1978年1月19日。ほぼ80年代とシンクロしていたこの歌番組は、松田聖子のデビュー前に始まっていて、「エクボ」のCMイメージソング「裸足の季節」でデビュー(1980年4月1日)した松田聖子も注目の歌手として「今週のスポットライト」で初登場以降、度々チャートインし常連となって行きました。
音楽のヒットチャートというものに魅せられつつあった自分は、当初からベストテンのチャートをノートに付けていてほぼ毎週見ていたので、結果的によく目にしていた訳です。もちろん、松田聖子以外にも所謂82年組を中心に色んなアイドルを目にしていました。
CMソングでのデビューでしたが、実際に「エクボ」のCMで最初に歌声を聞いたのだと思います。ザ・ベストテンでは、既にピンクレディーが凄い存在感を示していましたが、アイドル的興味はそれ程有りませんでした。
デビュー曲の「ペッパー警部」の強烈なインパクト、その後も振り付けの面白い歌謡曲のような話題性は大きかったですが、むしろ、その前のキャンディーズの方が何か女性アイドル的な魅力を感じていた様な気がするのです。この辺は、単に好みの問題かも知れません。(※キャンディーズの中ではスーちゃん派、しかし、スーちゃんこと田中好子さんも亡くなってもう10年近くも経つんですね…)
つい最近、4KリマスターでNHKで特番を放送してたりして見ましたが、キャンディーズの親衛隊やファンの系譜を知るにつれ、なおさら親近感が強まっていったのは興味深いところでした。この辺りはまた別の記事で触れると思います。ピンクレディー程は奇をてらっていませんでしたが、キャンディーズの楽曲も振り付けが色々あって良かったですね。

松田聖子ツアーグッズ2016

そんな中、2曲目のシングル「青い珊瑚礁」が、非常にキャッチーでここで既に聖子ちゃんの歌声というか楽曲に惹かれて行く過程が見られます。この頃のアイドルは所謂3ヶ月ローテーションでシングルを出していましたから、「風は秋色」「チェリーブラッサム」と畳み掛けられ、5枚目の「夏の扉」がまさに決定打となります。

聖子ちゃんカットに代表される見た目も可愛かったのですが、やはり楽曲の力も強かったと思います。4曲目、5曲目は凄いお気に入りですが、作曲にチューリップの財津和夫が参加しているのがポイントでしょう。ニューミュージック勢の参入の影響力というのは、色んなところで度々語られています。

この後も、続々名うての作詞家、作曲家がこの松田聖子の作品群に参加して名作を生んで行きます。「白いパラソル」では作詞に松本隆、「風立ちぬ」では作曲に大瀧詠一、「赤いスイートピー」では作曲に呉田軽穂こと松任谷由実、等々。

私の方はというと、その後は大学生になってテレビの無い生活になり、全く別の趣味のアーケードゲームに興味が大きく傾いたこともあって、松田聖子への興味もそれ程大きくはなりませんでした。

松田聖子が絶対的存在と思えた頃

松田聖子の思い出というと、ザ・ベストテンを観ていた高校生の頃、高三の文化祭でのクラスの出し物で「白いパラソル」(6枚目のシングル曲)を披露するということになって…とは言っても自分は全く蚊帳の外だったわけですが…その時に企画の中心に居たクラスメイトが松田聖子のLPを持ってきていた事が一つあります。
そのLPが「白いパラソル」が収録されていた『風立ちぬ』(4枚目のオリジナルアルバム)であったかどうかは、遠巻きに見ていたため記憶にありません。
ゲームセンター通いだった大学生時代、13枚目のシングル曲「天国のキッス」が非常に気に入って、アルバム『ユートピア』(7枚目のアルバム)をレコードレンタルすることで、自分の中での松田聖子の存在感をしっかり再認識した時期を迎えます。
大学入学直後も同じ高校から同学科に進学したクラスメイトの部屋に遊びに行った際には、松田聖子のポスターをもらって貼ったり、雑誌「GORO」のピンナップを貼ったりする等していて、興味は続いてはいたのですが、楽曲で再び良いなと舞い戻ったのがまさにこの時でした。
音楽的には、貧乏学生の当時、まだ洋楽をガンガン掘り下げていた頃でもあったので、邦楽~アイドルのアルバムはレコードレンタル(店名はもう忘れました…「You and I」だったという情報もあったり…?)で済ませていました(その後CDで購入)が、オリヴィア・ニュートン=ジョンの8枚目のアルバム『水の中の妖精』を思わせるジャケットは本当に美しく、プチ松田聖子ブームが到来します。
ただ、洋楽とゲームセンターに入り浸っていたため、そこまで深入りすることなく、そのまま大人になって行きます…当時人気だった、3人の女性アイドルの内のもう二人、82年組でもある中森明菜、小泉今日子なんかも居た訳ですが、こちらもそれぞれに魅力は感じていて、アルバムはレンタルしたりもしていました。
ただ、眩しいほどの輝き、その女性アイドルとしての存在感は、聖子ちゃんが抜きん出ていたのではないかと思います。デビュー当時のパワーヴォイスが個人的には好きなのですが、所謂、ぶりっ子的な歌い方に変わっても、それはそれで破壊力抜群というか、否定出来ない魅力が備わっていました。
聖子ちゃんカットは一世を風靡し、後続のデビューアイドル達がこれをフォローするという現象まで起きました。個人的には、九州出身というのも大きかったですね。久留米出身ですから時折聞ける方言がたまらなく可愛い。
1985年以降、「ボーイの季節」辺りから、松田聖子の楽曲にも少し興味が薄れて、その後学生生活も終わって社会人へなっていきます。環境も大きく変わり興味の対象も広がって行く中で、最も興味ある女性アイドルとしてはもう自分の中心には居ませんでした。
丁度、おにゃん子ブームも重なって来た時期で、そういう時代の移り目でもありました。
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現代に蘇る聖子姫と再評価

今では、YouTubeというとんでもない飛び道具があり、またDVDやBlu-rayも手軽に入手出来るしで、昔の映像も見たりすることが比較的簡単に出来ます。松田聖子の楽曲はサブスクのSpotifyでも聴くことが出来、CDを揃える必要すら無くなりました。むしろ、逆にジャケ映えさせるためのLPとか、アナログへの逆行現象すら見られるのは面白い事です。
バリバリのアイドル時代の松田聖子の生のステージを観ることは出来ませんでしたが、2010年以降の人生に於けるライブ参戦の時代になって、ようやく本人の生の歌声を聞くことが出来ました。
2016年のツアーで武道館、Seiko Matsuda Concert Tour 2016 Shining Star Seiko(07/10)
2019年のツアーで武道館、Pre 40th Anniversary Seiko Matsuda Concert Tour 2019 “Seiko’s Single Collection”(07/05)
2回ともアリーナ席中盤辺り、年月はかなり経過してしまいましたが、ついにステージを見ることが出来たことに感動したのを覚えています。往年の親衛隊の方々も来ていたと思われます。
前半は、主に最新アルバムから、今なお現役でアルバムを出し続けていること自体凄いのですが、やはり自分の様な人間には、後半の往年のヒットメドレーの方が目玉であることは否定出来ない事実です。
「青い珊瑚礁」「チェリーブラッサム」を懐かしみ、「赤いスイートピー」ではグッズのスイートピーを横に振る。やはり「夏の扉」はクライマックス。他の曲ではみんな静かでもこの曲だけは聖子ちゃんコールが入る。そして扉を開ける振りコピ、ファンなら知っている髪をチョキチョキあり、楽曲のパワーが時を戻します。
2019年は代表曲盛りだくさんで40周年を先取りした感じでしたが、コロナ禍の今となっては本当に行って良かったと思っています。(※下の写真は2016年ツアーのもの)
松田聖子ツアー武道館2016
ライブ会場でも感じたのですが、自分のような50代前後のリアルタイムな世代ももちろん多かったのですが、意外に若い観客も多かったような気がしました。今は、若い世代でも松田聖子を始めとする80年代アイドルに興味を持つことが多くなってきている気がします。
これもYouTubeの存在が大きいと思います。簡単に40周年と言いますが、冷静に考えると、例えば私が洋楽を聴き始めたのが1980ちょっと前な訳です。そう松田聖子のデビューした頃。そこから40年遡るとなんと1940年代です。もうプレスリーどころの話じゃないですね。シナトラとかビッグバンドの時代? ロックの生まれる前のことでしょうか。
そう考えると、どれだけ今の時代が凄いかが分かります。当時、どちらかというと歌が上手くないと言う評価がされていた松田聖子ですが、その辺も含めて再評価が進んでいるようですね。
自分の中では、当時から好きだった初期曲の破壊力が増す一方で、「渚のバルコニー」や「秘密の花園」が当時の十倍良かったり、「瞳はダイアモンド」や「赤いスイートピー」が意外に良く感じたり、思い出補正はあるにせよ、やはり聖子ちゃんは良いものだなと思う訳です。
YouTubeでたまたま検索して見始めたら止まらなくなる事態はファンなら誰しも経験しているはずです。実際に私は、その挙げ句にライブに足を運ぶことになった訳ですし、今頃になってDVDを購入したりと当時を振り返ったりするのが幾度となく繰り返しました。まさに、松田聖子病です。(笑

おすすめの「松田聖子」アルバム

お勧めというか、お気に入りのアルバムを幾つか紹介します。
1.『ユートピア』 (1983年、7枚目)
5曲目に13枚目のシングル「天国のキッス」、9曲目に12枚目のシングル「秘密の花園」を擁する7枚目。ゲーセンに注ぎ込んでいなかったら絶対ジャケ買いしてた。デビューから「夏の扉」辺りまでの勢いから一段落した後に迎えた個人的松田聖子ブーム。彼女のアルバムの中で一番聴いている作品。「マイアミ午前5時」「セイシェルの夕陽」「小さなラブソング」の流れとか、最後の「メディテーション」も余韻があって良いですよ。(※再生音量注意)

2.『Pineapple』 (1982年、5枚目)
5曲目に9枚目のシングル「渚のバルコニー」、8曲目に8枚目のシングル「赤いスイートピー」を擁する5枚目。一般的にも評価が高いアルバムの印象。2曲目の「パイナップル・アイランド」はかつて歌番組でも披露されていて振り付けがもう可愛い過ぎて死んだ。クリシェと言われる技法が光る「レモネードの夏」も名曲。女性ファンが一気に増えた「赤いスイートピー」も彼女の代表曲に。ライブでもグッズのスイートピーを振るのがお約束になっております。(※再生音量注意)

3.『Silhouette~シルエット~』 (1981年、3枚目)
5曲目に4枚目のシングル「チェリーブラッサム」、8曲目に5枚目のシングル「夏の扉」と超強力楽曲を擁する3枚目。「赤いスイートピー」が静の代表曲なら、もう一つの動の代表曲が「夏の扉」。冒頭から軽快なロックナンバーで始まり、まさに当時の勢いそのまま、「夏の扉」のキラキラ感溢れるイントロはライブでも一番の盛り上がりへと導く。「白い貝のブローチ」「花びら」の様な曲も存在感を示している。(※再生音量注意)

4.『SQUALL』 (1980年、デビューアルバム)
5曲目にデビューシングル「裸足の季節」、8曲目に2枚目のシングル「青い珊瑚礁」を擁する1枚目。まだ青臭さというか初々しさが残る1枚目。タイトル曲「SQUALL」はライブでも人気曲だが、デビューシングル同様伸びやかな彼女の声が耳に残る。「裸足の季節」のイントロは、一見地味ではあるが、これから何か始まる感といったような予感もあった。そして、あっという間に「青い珊瑚礁」で人気を決定付けてしまった。余談だが「九月の夕暮れ」は、KYON^2の様な雰囲気在りますね?(※再生音量注意)

番外.『Touch Me, Seiko』 (1984年、B面コレクション)
若い人では「B面」って何?と言った感じかも知れないが、元々シングル盤(EP)は物理的に裏表があって表題曲とカップリングでもう1曲、がよくある収録のされ方であった。特にアルバム収録も無い場合には、シングル盤を買うしかなかった訳だが、意外にシングルB面に良い曲が多かったりして、この様な企画盤が待ち望まれたりした訳。「Eighteen」(2ndアルバム『North Wind』8曲目、3rdシングル両A面)や、CMで話題になった「SWEET MEMORIES」(14枚目のB面、後に両A面)、「Romance」(7枚目のB面)、「制服」(8枚目のB面)等、まさに名曲目白押しの1枚。(※再生音量注意)

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