ブログの女王の時代到来(2005)
11/16から開始したブログライフ。アーケードゲームとライブで過ごした10年間も、病気が理由でゲーセン通いが事実上困難となり、コロナ禍でライブ参戦の道も絶たれて復活の目処も立たず、といった閉塞感しかない状態に何かブレイクスルーをと始めたこの「ブログ」。
「ブログ」という言葉を認知したのは、2005年辺りだったと思いますが、芸能人のブログが有名になり始めた頃だったと思います。本来、インターネットの世界でホームページを持ったり、既存のサイトを巡回したりしてしてWWWを楽しんでいた訳ですが、何やらブログ(=ウェブログ)と形式のサイトがあるらしいと…
具体的には、眞鍋かをり(「眞鍋かをりのココだけの話」)のブログが象徴的で、実際にブログの女王と言う言葉でメディアに取り上げられました。このブログの開設が、2004年6月だったようです。
そして、ポスト眞鍋かをり的なポジションに昇ってきたのが「しょこたん」こと中川翔子です。2002年にミスマガジンに選出、2004年には、戦隊シリーズのデカレンジャーにちょい役で出たりしています。2004年11月に始めた「しょこたん☆ぶろぐ」で新ブログの女王となった彼女は、ヲタク的アイドルという側面も持ち合わせていました。
元々が、一般的な意味ではネガティブなイメージしかなかった「ヲタク」。今ではもうかなり認知されて来たと思いますが、この頃はまだその過渡期であったと思います。しょこたんは真のヲタクではない云々の細かい議論はこの際置いといて、属性的には間違いなくヲタクと言って良いと思います。
私もマニア的というか(マニアとヲタクの違いは…?)ヲタクのなり損ないみたいな所があるので、シンパシーを感じるというか親近感で好意を持ったのも自然な流れでした。同時に、見た目も振る舞いも可愛いと思いましたしね。
往年のバラドルとも一味違うヲタドルとも言うべき存在。アイドル自体がヲタクの興味の対象である訳ですが、そのアイドル自身がヲタクであるという面白さ。共感ポイントが多くなるのは自然の成り行きです。気が付けば、森口博子~桜井智以来のファンクラブ入会を果たしていました。
彼女の特徴というと、「ギザ~」とか「トゥットゥルー」とか独特の言葉遣いが一つありますが、これもネット用語の絡めて表に引っ張り出して一般化に繋がる糸口を作った側面もありました。昔からネット用語やスラングを使いたがるのは、間違いなくヲタクの特徴でもあったわけです。
ヲタクで出来たグループ、中野腐女子シスターズの「きゃんち」こと喜屋武ちあき辺りも好きなタレントでしたが、ほぼ同時代なので、こういうアイドルが表に出始めた時代だったのかも知れません。
アイドル歌手としての中川翔子
しょこたんは、2006年にはCDデビューも果たし、翌年にはアニメ「天元突破グレンラガン」のテーマ曲「空色デイズ」もオリコン3位の大ヒットと、歌い手としても活躍の幅を広げて行きます。絵が上手いことも有名ですが、かなり芸達者なイメージがありますね。
初のソロライブは1分も持たずに即完したと言うし、同年に紅白歌合戦にも出場、振り返ると当時の彼女の勢いは飛ぶ鳥を落とす勢いで、やはり凄かったのだと思います。
実は、Pefume、水樹奈々を切っ掛けにライブ三昧の日々になるちょっと前に、心の隙間を埋めていたのが中川翔子という存在でした。アニソン歌手と言えるほど沢山持ち歌が在る訳ではありませんが、彼女自身がアニメが好きだったこともあり、自身のライブではアニソンカバーも披露しています。
1stライブ「貪欲☆まつり」のセットリストでは、森口博子の「ETERNAL WIND」、高橋洋子の「残酷な天使のテーゼ」、奥井雅美の「輪舞-revolution」となかなか盛り上がるラインナップで、ヲタク心をくすぐります。
このブログでも最初のネタにした松田聖子。アンコールで松田聖子メドレーなんかも披露していたりして、80年代アイドルにも影響を受けているようです。こういう共通項があるというのは、ヲタ系アイドルにハマるポイントな訳で、興味の対象の向こうにまた興味の対象がある、そういうメタ構造があります。
こういうカバー曲による盛り上がりは、声優系でもよく見られます。某ゆかりんこと田村ゆかりのライブでも、時折アイドルカバー、アニソンカバーが披露され、我々を驚かせ楽しませてくれています。
シングル、アルバムそしてライブDVDも全盛期の2010辺りまでは追いかけて、リリースイベントで地元のアスナル金山(名古屋)へ来た時は、歌声も生で聞いて握手をしてもらったりしています。とは言っても、実は彼女のライブには行ったことがありません。
機会は作れたはずですが、しょこたんの人気が陰りを見せ始める辺りからPerfume、水樹奈々を追いかけ始めて違う方へ興味が移ってしまったのもあり、結局フェードアウトしてしいました。今考えるとファンクラブに入っていながら勿体ないことをしたと後悔しています。
キャラ的にコスプレ勢が多かったり、場の雰囲気に馴染むのが難しい気がしたのも事実です。
後に書く予定の桜井智を追いかけていた時代、その後訪れた人生の空白を埋める存在として2人のアイドルが居て、最初が2000年代前半のハロプロの松浦亜弥で、その次が2000年代後半の中川翔子でした。どちらもライブに行って無くて、この時代の後悔が次の10年のライブ参戦時代の行動に大きく影響を与えています。
復活のしょこたん?中川翔子の「ヲ」
そうこうしている内に、2020年。気が付けば、またしょこたんをテレビで良く見るようになって来たな、と思うようになりました。
2019年には5年振りのアルバムも出していましたが、2010年代後半はあまり活躍が見られなかった気がして、何か懐かしいなと言う思いで見ていました。実は、この辺りが復活の狼煙だったのかも知れません。
元々ポテンシャルの高い彼女ですから、いつか浮上するのも時間の問題だったかも知れませんが、YouTubeにも動画が上がっているのを見て結構な再生回数を記録しているのにも気付いて驚きます。公式チャンネルは「中川翔子の「ヲ」」というみたいです。ヲタクの「ヲ」でしょうかね。
「中川翔子の「ヲ」」のチャンネル登録者は40万人以上です。この所テレビタレントがYouTubeへ乗り込んで来た的な事で、例えば、とんねるずの貴さんこと石橋貴明が開設した「貴ちゃんねるず」なんかは最たる例だと思う訳ですが、彼女も元々ネットのブログで一時代を作っていた訳で、ここに来て現代のネット文化の中心、一般化が激しく進んでいるYouTubeに進出して芽を出したことは、ある意味感慨深いものがある訳です。
YouTubeで再評価されるというケースもありますが、YouTubeで自ら活躍の場を広げたアイドルは他に居るのかな、と思います。ブレイクの切っ掛けはゲーム実況だったようで、本田翼なんかも有名ですが、ゲーム実況というのは人気のコンテンツなんですね。
今や、YouTubeバブル的な時代とも言えますが、これも自宅待機時間の多くなったコロナ禍時代の側面が大きく反映されているのかも知れません。コロナ禍がどういう風に収束して行くのかまだまだ分かりません。この傾向は2021年以降も当分続きそうです。
ライブが以前みたいに普通に開催出来るのか、あくまで徐々にやり方を変えながら様子を見るのか、いずれにせよ、しょこたんのライブを1回はフルで生で観たいなと思っているわけです。出来れば本来の姿で味わいたいモノです。その来るべき日のために、彼女のディスコグラフィーを振り返っておくのも良いかも知れません。
気が付けば彼女も35歳ですか、今後も幅広い活躍を見せることでしょう。
おすすめの「中川翔子」アルバム
お勧めというか、お気に入りのアルバムを紹介します。
1.『Big☆Bang!!!』 (2008年、デビューアルバム)
2曲目に彼女の代表曲の3rdシングル「空色デイズ」、7曲目に2枚目のシングル「ストロベリmelody」を擁するデビューアルバム。1曲目から軽快なポップロックナンバーから始まってなかなか良い。「空色デイズ」は、アニメ「天元突破グレンラガン」のOP曲、作品中では前・後期で1番、2番を使い分けるという珍しい使われ方もしている。8曲目の「pretty please chocolate on top」もライブで盛り上がる。(※再生音量注意)
2.『Magic Time』 (2009年、2枚目)
4曲目に6枚目のシングル「続く世界」(グレンラガンの劇場版主題歌)、10曲目に不二家LOOKのCMタイアップの7枚目のシングル「綺麗ア・ラ・モード」を擁する2ndアルバム。「綺麗ア・ラ・モード」は、黄金コンビによる名曲。8曲目の「Shiny GATE」は、5枚目のシングルでもあるがタイアップ曲である。ボーナストラックには「空色デイズ」のSPバージョンが収録されている。(※再生音量注意)
3.『しょこたん☆べすと–(°∀°)–!!』 (2012年、ベスト盤)
彼女のカバーアルバムがSpotifyに全て無いのですが、代わりにアニソンカバーが聴けるベスト盤もおすすめ。EVA楽曲の「残酷な天使のテーゼ」「魂のルフラン」、森口博子カバーの「ETERNAL WIND」、マクロス楽曲の「星間飛行」、ウテナ楽曲「輪舞-revolution」、アニメ以外にも相川七瀬、プリンセス・プリンセス、松田聖子のカバー曲など盛りだくさんだ。(※再生音量注意)
4.『Cosmic Inflation』 (2010年、3枚目)
12枚目のシングルでアニメのOP曲「フライングヒューマノイド」で幕を開ける3枚目。このアルバムには、8枚目から12枚目のシングル曲が収録されている。いずれもアニメやTV番組のタイアップとなっている。5曲目「rainbow forecast」以降「lemonade」辺りのポップな展開が素敵だ。11曲目「涙の種、笑顔の花」は、ファンにも人気曲。12曲目「TYRANT too young」はハードなロックチューンで好きなのだが、作詞は畑亜貴である。(※再生音量注意)
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